燃油サーチャージの仕組み導入により、航空券の値段は大きく変動します。
ANA、JALといった国内の航空会社は、国内の航空券には燃油サーチャージをかけずに、海外航空券のみ燃油サーチャージをかけています。

燃油サーチャージは消費者を大きく混乱させるものです。

一言でいうと
「値段がわかりづらい」

燃油サーチャージは「原油価格」と「為替」により、各航空会社が独自の計算方式で決定します。

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原油価格と為替変動分を吸収する方法として、燃油サーチャージという仕組みを導入するのは、航空会社にとっても、利用者にとってもいいことなのですが、問題は航空会社ごとに計算式が異なることです。

日本だと、ANAとJALの計算式はほぼ一緒になるように、お互いがお互いを意識して決定しています。しかし、海外の航空会社も含めて見てみると、各社マチマチで、正直わけがわかりません。

航空会社にとっては原油価格変動や為替変動のリスクを負うことになるので、急激な原油価格変動や為替変動があった場合、価格改定が追いつかずに、経営に大きな影響がでてくる可能性があります。結局リスクを考えると、多少高めの値段設定をするしかなくなるので、利用者にとっては結果的にはコストアップになります。

「すべての航空会社が燃油サーチャージをなくして、料金をわかりやすくする」
というのが消費者にとっては一見ハッピーなことのように思えますが、一概にそうともいえません。

航空会社にとっても、利用者にとっても、一番ハッピーなのは
世界的に燃油サーチャージの基準を統一すること
ではないでしょうか。

原油価格が高騰し、ANAの燃油サーチャージ代金も高騰していきています。せっかくマイルで特典航空券を取得しても、ANAやJALだと高い燃油サーチャージを支払わなければいけません。

ANA燃油サーチャージの価格決定の法則

「燃油サーチャージがかからない航空会社はないのか?」

海外の航空会社では燃油サーチャージがかからない航空会社があります。これは原油が高騰してもチケットの値段を変えないとういうことですので、航空会社の経営を圧迫します。だから、次第に燃油サーチャージ代がかからない航空会社が減ってきています。それでも、今なお燃油サーチャージがかからない航空会社は存在しますので、利用路線でその航空会社が利用できるなら、選択肢にいれてみてください。

■ ANAマイレージ(スターアライアンス)

  • エア・カナダ
  • スカンジナビア航空
  • ニュージーランド航空

■ JALマイレージ(ワンワールド)

  • アメリカン航空
  • カタール航空
  • エミレーツ航空

燃油サーチャージは北米やヨーロッパまで飛ぶと5万円以上かかってしまうので、燃油サーチャージがかからないのは大きいですね。

海外旅行にいくときによく別料金として徴収される燃油サーチャージについて少しだけ理解しておきましょう。但し、燃油サーチャージの代金は自分でコントロールできるものではないので、海外旅行では料金に上乗せしてかかる事だけ覚えておき、多少旅行代が高くなっても旅行の時期を優先することが大切です。

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燃油サーチャージの正式名称は燃油特別付加運賃です。
これは原油価格の高騰に伴い、航空会社が企業努力で吸収しきれない料金をお客さんが負担する制度です。つまり、原油の価格変動によって燃油サーチャージの価格は変動します。

燃油サーチャージはANAの国際線では残念ながらマイルで支払うことができません。国内線はマイルで支払う代金に含まれているため、追加で燃油サーチャージの代金を支払う必要はありません。航空会社によっては国際線でもマイルで支払う料金に含まれている場合もあります。

具体的に、燃油サーチャージはシンガポールケロシン市場価格の2ケ月平均で決定します。要するに、シンガポールの原油市場価格を2ヶ月ごとに区切って平均をとった価格に応じて燃油サーチャージの値段を決定しているわけです。

下記がシンガポールケロシン市場価格とANAの燃油サーチャージの対応表(片道)になります。

60米ドル以上70米ドル未満 70米ドル以上80米ドル未満 80米ドル以上90米ドル未満 90米ドル以上100米ドル未満 100米ドル以上110米ドル未満 110米ドル以上120米ドル未満 120米ドル以上130米ドル未満 130米ドル以上140米ドル未満 140米ドル以上150米ドル未満
日本=北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア 3500 7000 10500 14000 17500 21000 23500 26000 28500
日本=ハワイ・インド・インドネシア 2000 4000 6000 8500 11000 13500 15000 16500 18500
日本=タイ・シンガポール・ミャンマー 1500 3000 4500 6500 8500 10500 11500 13000 14500
日本=ベトナム・サイパン・グアム・フィリピン 1000 2000 3000 4000 5000 6500 7000 8000 8500
日本=香港・台湾・中国・マカオ 500 1500 2500 3500 4500 5500 6000 6500 7500
日本=韓国 200 300 500 1000 1500 2000 2200 2500 2700

2013年7月時点のケロシン市場価格は120米ドル前後です。
日本からハワイにいくとき、ケロシン市場価格が120米ドル未満なら、往復27,000円、120米ドル以上なら往復30,000円となり、3,000円の差が生まれます。

原油価格は原油の産油国の経済情勢が悪くなったり、戦争が近隣国を含めて起こっていたりすると、供給不安から高騰します。オイルショックのようなことが起こらない限り、燃油サーチャージは、あまり気にせずに受け入れましょう。

ハピタスポイントやGetMoney!ポイントは現金にも交換できますので、毎月18,000ANAマイル貯める方法で交換しきれないポイントは現金に換えて、燃油サーチャージ代に充てましょう。
燃油サーチャージも含めて飛行機代をまかなうことが容易にできます。

ANA燃油サーチャージの価格決定の法則
燃油サーチャージは世界の原油価格に連動し、国際線に適用される変動運賃である。原油価格とANA燃油サーチャージの対応表は公開されている。あまり気にせずに海外旅行を楽しもう。