「いくつもポイントサイトがありますが、どのポイントサイトを使ってポイントを貯めればいいですか?」
たまにこの質問をいただくことがあります。
たしかにマイルを貯める上でもポイントサイト選びは重要な要素の一つです。
ポイント市場は間違いなく成長市場なので、ポイントサイトも全体的には成長します。但し、ポイントサイトのビジネスモデルは容易にマネできるので、差別化が難しいレッドオーシャンビジネスです。状況は日々変わっていくので、ポイントサイトは状況に応じて使い分ける必要があります。会社的に勢いがあり、サイト運営にも力をいれているポイントサイトを優先的に利用していくのが基本です。
では、どうやって勢いのあるポイントサイトを見極めればいいのでしょうか。
本記事では勢いのあるポイントサイトを自分で見極めるマル秘テクニックを紹介します。日々状況は変わるので、ネット上の情報だけに頼るのではなく、自ら判断できるようになることが重要です。
上場企業が運営するポイントサイトの見極め
近年、ポイントサイト運営会社が次々に上場しているので、上場企業が運営するポイントサイトは比較的判断が容易です。
上場企業が運営するポイントサイトを次の表にまとめました。
上場会社 | 上場市場 | 運営するポイントサイト |
---|---|---|
ボヤージュグループ | 東証1部 |
ECナビ PeX |
GMOメディア | 東証マザーズ | ポイントタウン |
リアルワールド | 東証マザーズ |
げん玉 リアルワールド |
セレス | 東証マザーズ |
モッピー お財布.com |
今後も上場企業は増えていく傾向にあるでしょう。
上場企業が運営するポイントサイトに勢いがあるかどうかを見極めるために簡単なのは、決算説明資料をみることです。詳細は書いていませんが、株主へのプレゼン資料になっているので、業績のサーマリや今後の戦略がわかりやすく書かれています。株式投資をするわけではないので、財務諸表を細かくみる必要はまったくありません。
上場企業は義務として、IR情報を開示する必要があり、会社のホームページからダウンロードしてみることができます。
例えば、ポイントタウン運営会社であるGMOメディアの2016年第一四半期の決算説明資料をみてみましょう。
まず、業績から確認します。
売上高、営業利益ともに順調に伸びています。今のところ順調に成長しているようです。
次に貸借対照表です。
ポイント引当金という項目がありますが、これはポイントタウン会員がまだ換金していないポイント分の金額です。将来的に換金されるものとして、流動負債に含まれます。この金額も順調に増えていますので、会員が順調にポイントを貯めていることが分かります。2016年3月末で3億3800万円のポイント引当金があります。
以上、業績は特に問題なさそうです。仮に営業利益が赤字に転落したら、そのポイントサイトは危ないので利用を控えるようにしましょう。
では、次にGMOメディアの将来的な戦略をみていきます。株主に対して自社がどうやって成長していくかを示す必要がありますので、通常、決算説明資料にも大まかな戦略が記載されます。
ポイントタウンのECメディア事業のポイントは
- スマホ強化
- EC連携強化
- 外部連携強化(決済・ポイント交換)
です。
メディア事業としては王道の戦略ですね。
スマホを特に強化してくると宣言していますので、スマホ関連サービスに広告宣伝費もどんどん突っ込んでくると思われます。
スマホ広告の市場が伸びてきていますので、当然の戦略です。
狙い通りスマホ会員の構成比もどんどん伸ばしてきています。
EC連携強化、外部連携強化(ポイント交換先の拡充等)はポイントサイト運営会社にとって当然の施策ですので、引き続きやっていくことになります。
また、古い決算資料から引っ張ってきた資料によると、
GMOメディアが運営するソーシャルメディアからECメディアに送客するとのことですが、イマイチぱっとしたソーシャルメディアがないのがGMOメディアには痛いところですかね。強いソーシャルメディアを持っていれば、ポイントサイトへの送客は圧倒的に楽になります。
また、これも古い資料から引っ張ってきたものですが、メディア事業のポイントも説明されています。
これも一般的なポイントをまとめただけです。
そして、最後に、
日本ブロックチェーン協会参画の紹介があります。
ブロックチェーンとは仮想通貨の基盤技術です。2015年12月から2016年1月にかけて、ポイントタウンのポイントからビットコインへの高還元率キャンペーンを実施したのも、次の成長事業を見越してのことだと思います。ビットコインを始めとする仮想通過に関連するビジネスは、今後、GMOメディアが成長するためにカギになってくるでしょう。今は手探り状態のはずです。
GMOメディアの決算資料をみれば、当面、ポイントタウンは利用する価値のあるポイントサイトだということが分かります。
という具合に、決算説明資料を読めば、ポイントサイト運営会社の業績や今後の戦略、勢いがあるかどうかはだいたい分かります。
今後、何に力をいれてくるか(資金を投入してくるか)ですね。
他の会社の決算説明資料も、ぜひ読んでみてください。
非上場企業が運営するポイントサイトの見極め
さて、問題なのは非上場企業が運営するポイントサイトの判断です。
上場企業とは違って、財務状況が分かりません。売上、営業利益がどの程度か分からないため、非上場企業が運営するポイントサイトの安全性に関しては、長期間安定した運用がされているかどうかで判断します。
最低でも3年間の安定した運営実績がほしいです。1、2年のポイントサイトは派手なキャンペーンをやっていたとしても、すぐに飛びつかないほうが無難です。
その上で、そのポイントサイトの勢いの判断で一番わかりやすいのは、会員獲得キャンペーンの頻度です。
ポイントサイト市場は明らかなレッドオーシャン市場なので、生き残るために一番重要なのはアクティブな会員数です。正直、ポイントサイトの中のコンテツはどのサイトも似ていて、差別化が難しいのが現状。そうなってくると、やはり会員数が重要になってきます。
最低3年以上の安定的な運営をしている中で、会員獲得に広告宣伝費を突っ込んで、会員を獲得しようと頑張っているということは勢いがある証拠です。
例えば、ハピタスは安定した運営歴があり、不定期ですが、友達紹介キャンペーンを行っていますので、まだ勢いとしてはあると思います。
しかし、非上場企業の正確な財務状況が分からないのは事実ですので、結局は雰囲気で感じとるしかありません。普通に利用していれば、だいたい感じとれます。
最後に
ポイントサイトは差別化が難しいレッドオーシャンビジネスです。会員数が少ないポイントサイトはあっという間に潰れてしまいます。
私たちは、安定した運営をしていて、かつ、勢いのあるポイントサイトを、その時代時代で見極めて、うまく利用していく必要があります。その判断はネット上の情報だけに頼ってはいけません。ブログで誰もが取り上げている情報(劣化コピー)はすでに古いと思って間違いありません。
実は自ら判断できるようになることこそが重要です。そして、他の人より早く動くのです。
メール講座(メルマガ)では私から情報を伝えるだけではなく、自ら主体的に行動できる人を育てていきたいと思います。