勢いに陰りが見え始めたLCC(Low Cost Carrier)ですが、LCCが日本で生き残っていくのか考えてみました。
※あくまで個人的な意見です。
LCCとは
LCCとは所謂、格安航空会社のことです。
2012年に日本で初めてサービスを開始したピーチ・アビエーションを筆頭にスカイマーク、ジェットスタージャパン、バニラエア等を指します。
基本コンセプトは
「サービスの簡略化、運行の効率化によるフライト料金の徹底的な低価格化」
です。
大手航空会社が設定する格安航空券とは異なり、そもそもの基本料金が安いのが特徴です。ANA、JALといった大手航空会社の正規運賃の10%〜50%まで価格をおさえることに成功しています。
LCCが格安な理由
LCCは主にコストダウンにより価格を下げています。
内容をいくつか挙げておきます。
- 機内サービスのカット(サービスの有料化)
- 座席間隔を狭くすることによる座席数の増加
- 飛行機機材の共通化
- 空港滞在時間の短縮
- インターネットによるチケットの直販(中間マージンの削減)
とにかく、サービスより、コストダウンが優先されます。
LCCの安全性
サービスのクオリティを下げているからといって、安全性が損なわれているわけでありません。安全基準は万全です。その点は安心してください。
海外では古い飛行機を利用して、コストダウンしているLCCもあります。しかし、日本では考え方が異なっていて、最新機材を利用することで効率を上げてコストダウンしています。
LCCのメリット・デメリット
LCCのメリットはとにかく「価格」一択です。燃油サーチャージも安いです。
逆にデメリットはサービスの簡略化が最も大きいのですが、その他にも大手航空会社と比較して、意外と困ってしまうデメリットもあります。
- 遅延・欠航がよく発生する。
- 欠航した場合、翌日にしか振替できない。欠航により宿泊費等がかかったとしても費用は自己負担。
- 燃料を余分に積んでいないので、目的地上空で待機することはせずに、着陸できる空港に着陸してしまう。
- 搭乗が遅れても待ってくれない。
あとは、マイレージ制度がないので、マイラーとしては面白みに欠けますね。
LCCは生き残るのか
LCCの経営は結局、「価格競争」です。何かしらの外部要因で利用者数が減ると、体力のないところから撤退していくのは目にみえています。一定数の需要はあったとしても、日本では成長性の大きくないビジネスだと思います。LCCが上場したとしても、私は投資しないでしょう。
今は体験価値の高いもの・サービスが、より評価される時代になってきています。ANA、JALのサービスは素晴らしいですが、より進化した価値を求められる日は近いかもしれません。