ダイナース買収劇から富裕層ビジネスを考える

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シティグループが展開してきた「ダイナース」ブランドのクレジットカード事業ですが、シティグループは長い間事業の売却先を探していました。その決着がようやくついたという報道が日経新聞に掲載されました。売却先は「三井住友信託」です。

ダイナースのターゲットは間違いなく富裕層です。ダイナースブランドを買うということはどういうことかというと、「富裕層の顧客リストを買う」ということです。三井住友信託は今後、銀行の顧客にダイナースカードを勧めたり、ダイナースカードの顧客に資産運用サービスを提供したりして、富裕層ビジネスを強化する決断をしたことになります。

富裕層ビジネスは成功するか

富裕層ビジネスについて私の見解を述べておきます。

今後の日本はますます格差が拡大すると予想しています。お金持ちはますますお金持ちになって潤い、一般庶民はますます生活が苦しくなるでしょう。

安倍政権はアメリカ経済を見習って、無理やりインフレ政策を行いました。金融緩和をして、円安誘導を行い、株価は上昇。株式で金融資産を抱えている富裕層はアベノミクスでかなり潤ったのは間違いありません。しかし、一般庶民はそんなに株式で金融資産を保有しているわけもなく、株価が上昇しても恩恵を受けることはありません。安倍政権は賃金上昇を訴え、大企業を中心に「ベア」が始まっていますが、中小企業までこの勢いが波及するかは甚だ疑問です。

一方、円安に誘導したため、物価は上昇してきています。特に身近な食料品の価格が上昇すると、生活が苦しくなるのは肌で感じることになります。幸い、原油価格が下落したため、物価上昇のペースは抑えられているのが不幸中の幸いでしょうか。

結局、一般庶民の生活が楽になるか、苦しくなるかは賃金と物価のバランスで決まります。名目賃金だけ上がっても意味がなくて、実質賃金があがる必要があるのです。安倍政権になって、名目賃金は上昇してきましたが、残念ながら実質賃金は上がっていません。

私は富裕層でもなんでもありませんが、自己防衛策として、物価上昇に負けないくらいの資産運用はしています。マイルを貯めるのと同じで、しっかりと全体構造や原理原則を把握すれば、投資で利益を上げることは簡単です。自分の実力以上にレバレッジをかけて運用した人が、たまたま大成功や大失敗をして、メディアでおもしろ、おかしく取り上げられるのを目にするから、投資に対して夢を持つ人がでてきたり、リスクが大きいと勘違いして怖がる人がでてくるのです。

そういうわけで、残念ながら日本では今後も格差が拡大し、富裕層はますます潤い、一般庶民の生活はますます苦しくなるという構造が崩れることはない、というのが私の考えです。

これをビジネスをする側の視点から考えると、富裕層ビジネスは成功するかどうかというよりも、今後、成功させなければいけないビジネスになってくるでしょう。うまくすると、富裕層から大きな利益を得ることができます。

大塚家具の行方

富裕層ビジネスが必要だといっても、成功させるのも難しいことは事実です。
お家騒動で世間を騒がせた大塚家具。

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大塚家具はまさに富裕層をターゲットにしたビジネスモデルでした。私は大塚家具の接客は結構好きで、大塚家具に入ると、一人担当がついて、フロア全体を案内してくれます。ただ、初めて大塚家具に入るときはやはり抵抗がありました。現在、私の家の書斎の机、椅子、本棚は大塚家具で揃えています。

大塚家具創業者の父親はこのビジネスモデルを崩さないことを提案し、娘はこのビジネスモデルを崩し、誰でも気楽に入れる家具屋を目指すことを提案しました。

結果は娘の勝利で決着がつきました。今後の大塚家具の動向には非常に注目しています。大塚家具が単純にニトリやIKEAに近いものになってしまうと、価格競争に巻き込まれてきっと潰れます。

大塚家具は富裕層をターゲットの中心としながら、気軽に入れる家具屋を目指す新しいビジネスモデルをつくっていく必要があるでしょう。娘の社長は非常に難しい舵取りをしていくことになります。

最後に

今回はダイナース買収劇から富裕層ビジネスについて考えたコラム的な内容になりました。

シティグループは今年1年間、ダイナースカードの顧客獲得に莫大な広告宣伝費を費やしてきました。おそらく、買収先を見つけるために、顧客数の伸びを強調したかったのでしょう。

ポイントサイトでも毎日のように高額ポイントバックキャンペーンを開催しています。例えば、現在、ポイントタウンでは46000円分のポイントバックキャンペーンを行っていますし、げん玉でも45250円のポイントバックキャンペーンを行っています。他のポイントサイトでも日替わりで高額キャッシュバックキャンペーンを実施している状況です。買収が決着すると、このキャンペーンも終了する可能性が高いです。

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